業務委託とは?

パーソナルトレーナーと一口にいっても、様々な働き方があります。今回はその一つである業務委託について、メリットやデメリットも含めて解説します。

パーソナルトレーナーの業務委託とは個人事業主として独立すること

パーソナルトレーナーの委託業務

パーソナルトレーナーの業務委託とは、パーソナルトレーナーの仕事をフィットネスジム等から委託され、業務委託契約を交わした上でトレーニング指導を行うことです。どこかのジムの社員になって勤めるのではなく、個人事業主として独立開業した上でパーソナルトレーナーとして働くスタイル、それが業務委託です。

契約するのはサービスの部分だけなので、基本的にジムの運営に関わることはなく、契約したジムの中で会員を相手に指導を行うことになります。もっと平たくいえば、業務委託のパーソナルトレーナーとは、フリーの立場で働くパーソナルトレーナーということです。

トレーニング指導を行うだけでなく仕事の契約を自分でとる必要がある

業務委託のパーソナルトレーナーはジムの社員ではない個人事業主です。従って、クライアントを獲得するため自分で営業を行う必要があります。フィットネスジムに自分を売り込んだり、これまでの実績をアピールしたり、様々な形で宣伝や営業を行い、自分で契約をとらなければなりません。

ジムの社員として働くパーソナルトレーナーは、与えられた仕事を行うだけですが、業務委託のパーソナルトレーナーは、トレーニング指導のスキルに合わせて、自分で自分の仕事を得るスキルも必要になります。フリーのカメラマンが、自分が撮影したものをテレビ局やプロダクションに自分で売り込み契約を取るのと全く同じです。業務委託のパーソナルトレーナーも、自分の仕事は自分で獲得します。

収入はセッション料から15〜20%程度の手数料を引いた額

業務委託のパーソナルトレーナーの勤務先は主にフィットネスジムですが、ジムの社員ではないので、給料という形での収入はありません。業務委託の場合は給料ではなく、自分が提供したサービスに対する対価、すなわちセッション料をジムから受け取ります。業務委託のパーソナルトレーナーの収入といえば、このセッション料だけです。

ただし、獲得したセッション料のうち、15~20%程度を手数料としてジムに支払う必要があります。パーソナルトレーナーを業務委託で始める場合は、この手数料を考慮に入れておかなければなりません。

業務委託のパーソナルトレーナーになるメリット・デメリット

メリットは自分がやった分だけ収入が多くなる点

業務委託のパーソナルトレーナーになるメリットは、自分が頑張った分だけ、収入が多くなることです。ジムの社員として働く場合は、給料制のため昇給しない限り収入は固定されますが、業務委託のパーソナルトレーナーは獲得した契約の数だけ、つまりセッションを増やせば増やすほど収入になります。そして実績を多く作れば作るほど知名度も上がり、宣伝効果も高まった仕事も増えていきます。

社員の場合は仕事で活躍しても会社の実績になりますが、フリーの場合は実績が全て自分のものになるところが大きな魅力です。早い話、働けば働くほど収入が上がるということです。

デメリットは契約がとれなければ収入がない点

契約をとればとるほど収入が上がる業務委託のパーソナルトレーナーですが、逆にいえば、契約がとれなければ収入が得られないということでもあります。つまり、収入の保証がないことがデメリットになります。社員として働く場合はジムが潰れない限り給料がもらえますが、業務委託のパーソナルトレーナーは契約がとれないと仕事が発生せず、収入が得られません。また、収入の額もセッションの数に左右されてしまいます。加えて、体を壊して休んだ場合も収入が断たれてしまいます。

業務委託のパーソナルトレーナーになる方法

業務委託のパーソナルトレーナーになる方法

フィットネスジムの社員になる 

いきなり独立開業してフリーになるのではなく、まずはフィットネスジムの社員になって経験を積み、それから業務委託のパーソナルトレーナーになるのが、最もオーソドックスな道でしょう。ジムの社員になれば収入が安定することはもちろん、実戦経験の中でスキルを磨きながら成長していけることがメリットです。また独立開業するにあたっても、ジムの社員として得た経験や人脈を生かすことができます。

いきなり独立開業してパーソナルトレーナーになる 

パーソナルトレーナーになるための特別な資格は存在しないので、いきなり独立開業してフリーのパーソナルトレーナーになることも可能です。独学でスキルを身に着け、自ら営業を行って契約がとれれば、実践経験がなくても仕事は開始できます。

ただし、全く実績のない人が仕事をとるのは簡単ではありません。また、スキルのないまま仕事を行い失敗すれば悪評が立ち、次回以降、契約がとれなくなる可能性もあります。

パーソナルトレーナー養成スクールを利用する

パーソナルトレーナーには特別な資格はありませんが、実戦に必要な知識やスキルが学べる養成スクールがあります。この養成スクールを出てから業務委託のパーソナルトレーナーになるのも、一つの方法です。養成スクールのメリットは、入学試験がなく誰でも入れること、料金が専門学校に比べて安いこと、実践的な知識やスキルが学べること、講師やスクール生と交流ができることです。学習時間が短い点がデメリットですが、授業がないときに独学すれば、逆に相乗効果で学習効果を高めることができます。

スクールに入ることが業務委託のパーソナルトレーナーになる近道

業務委託のパーソナルトレーナーになる方法は3つあると紹介しましたが、最も近道なのは、養成スクールに入ることです。なぜなら、養成スクールではプロの講師から講義や実技を通して、実践的な知識と技術を教わることができるからです。しかも、仕事をしながらで通うことができ、開業資金を貯めながらスキルが身に着けられるメリットもあります。